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週刊診断コラム

〜中小企業診断士であるTALON開発責任者が日々現場で感じていることを綴ります〜

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第3回 2013年10月06日

生産スケジューラソフト Asprova(アスプローバ)の衝撃

今週はTALONでも運用ツールとして連携しているアスプローバについて書きます。

アスプローバを使うきっかけ

アスプローバは製造業系の業務システム開発を行う方や、工場の生産管理部門の方などには非常に有名な生産スケジューラソフトです。私が使う事になったきっかけや、何がどう凄いのかなどを記します。

元々私は製造業を中心とした業務システムのSEとして10年以上仕事をしてきました。生産管理システムの構築を行う事が非常に多かったのですが、その中で作業単位の細かな製造計画を立案する仕組みとしてアスプローバは非常に有名でした。

工場の生産スタイルというのは千差万別で、ある特定の工場に対しての計画ロジックをシステム化するのであれば作れるのですが、稼働後に計画ロジックを変えたい場合にシステムも改造が必要になります。改造せずに、設定によりロジック変更を実現する為には非常に高度な抽象化を行い、様々なケースに対応できるようにしないといけません。ましてや最初からさまざまな計画ロジックを考慮した仕組みを作るとなると、それこそプログラム言語を新しく開発するような高度な抽象化が必要だと感じていました。

ある時、詳細な製造計画がうまく作れずに困っているお客様がいて、生産管理システムを導入するにあたり、製造計画をシステム化し、無駄のない生産を行う事をプロジェクト目標の一つとして掲げていました。生産管理システム自体はスクラッチ開発で行う予定でしたので、その目標に対してどのように対応するかを検討していました。

新規開発でスケジューラを作る場合、1つの計画ロジックは作れると踏んだのですが、計画ロジックは時間の経過と共に変化出来ないとすぐに使い物にならなくなってしまいます。その点でスクラッチ開発で作るのは現実的ではないと思い、スケジューラソフトの検討を行いました。今回の顧客にマッチするスケジューラソフトを調べましたが、何より計画作成の柔軟性でアスプローバが良いと判断し、導入を開始しました。

アスプローバの凄さ

導入を開始してみてまず感じたのはその柔軟性です。柔軟な計画を行う為に凄まじいほどの自由度がソフトに備わっています。まさに先ほど書いたプログラム言語を新しく開発したかのような世界でした(実際にアスプローバはオブジェクト指向というプログラム言語的なコンセプトで実現化されています)。これほど作りこまれたソフトウェアというのを正直初めて見たので非常に衝撃を受けました。設計思想も、よくぞここまで考え抜かれた仕組みを考えることが出来るな、と思わせられるものですし、その思想を見事にソフトウェアの形にする事が出来るな、と感心を通り越して感動してしまうレベルです。

もちろん、自由度が高いという事はそれだけ利用者側も色々な事を理解する為の勉強が必要になります。確かに初めは少し難しいソフトだと感じました。私はITの専門家で、さらに10年以上に渡って製造業のシステム導入経験を持っていますので、製造計画をどう立案するかなどは分かっています。その両方の知識と経験があってもやはり少し難しいなぁと感じていました。しかし、慣れてくるとやはり出来ることの多さに非常に驚きます。実はTALONもこれぐらいの自由度を業務システム開発用のWeb開発ツールとして持たせたいと考えてたので非常に刺激になりました。

実際に導入してみて

実際にあるお客様に導入してみて感じたことは、正直な所生産管理システムを刷新するよりもこのソフトを効果的に導入すれば大きな費用対効果が出るな、という事でした。基幹システムとして生産管理システムを導入するとやはり多額の費用が掛かります。この費用に見合うだけの効果を出すのはかなり難しいです。しかし、仮に製造計画の部分だけをアスプローバ導入してしまえば、基幹システム導入よりもずっと安く済みます。そして、上手く導入すると効果は絶大だと実感しました。

現在の注文に対してどのような順序で製造を行うかという計画が効率的になれば、リードタイムが短縮され、その結果として在庫の圧縮、顧客への納期順守率向上などが実現します。つまり製造業の課題とされる物の多くがこれにより解決してしまう可能性を持っています。もちろん工場改革を行いながら地道に改善活動を続けた結果としてですが。

こんな事を導入していく中で強く感じていきました。それと同時に導入の難しさにも直面しました。これまで色々な所でアスプローバの導入は結構難しいという話を聞いていましたが、その難しさが感覚として分かってきました。それは、

  1. 計画担当者が実務で忙しい中で導入を行うので、どうしても段々と実務優先となってしまう。
  2. アスプローバで計画を作っても現場で使って、全社的に活用していく難しさ。

という事だと思います。

1に関しては構造的な問題で、どの会社も計画担当者は非常に忙しいです。特に特定の人にしか作ることが出来ない計画部分があると顕著になります。ひどい場合入院しても計画だけは立案しなければ工場が止まってしまうので抜け出して計画を作りに行っていたなんていう話も聞きます。

2に関しては今までの計画と違うと現場がなかなか納得して活用してくれないという事が起きてしまいます。

導入を行ってこれらの事をどうにか解決しようと様々な手を打ってきましたが、その結果としてアスプローバを導入、運用する為のシステムを作ってしまおうという結論に至りました。それが「TALON for Asprova」 です。

先ほどの2点ある難しさを解決する為に作ったツールです。このツールは、

  1. アスプローバが計画を作るための情報を簡単に用意できる仕組み
  2. アスプローバが作った計画を全社的に共有する為の様々な画面、帳票、グラフを用意
  3. 今の計画と他の計画を比較出来る仕組み

をあらかじめ用意しています。

とにかく導入を開始してから現場に計画を出すまでのスピードを速めたいという事が最優先です。ここで時間が掛かってしまうとどんどん尻つぼみになってしまいます。出来る限り早く(1か月〜2か月位)今の計画の一部でもアスプローバで作成して現場に出せるようにします。それにより、計画担当者の負担を軽くすることも出来て、アスプローバを全社に認知させる事が出来ます。その為には既存の生産管理システムとの連携がすぐに行え、作った計画を全社的に閲覧したり分析したり出来る必要があります。さらに、私の考える導入方式は、最初に今の計画を作って、現場で利用しながら、次のフェーズ、つまりあるべき姿である新しい計画を作るというものです。

その為には今の計画と新しい計画を色々な角度から比較できる必要があります。その為の仕組みも色々とご用意しました。

もちろん、このツールが無くても導入を上手く行う事は可能です。ただ、これがあると導入のかなりの部分をショートカット可能になると考えて作りました。その為にわざわざツールをこちらで作ったのは、それだけアスプローバというソフトに力を感じたという事だと思います。とにかく今までのIT投資額の下手をすると10分の1程度で大きな価値提供が出来るのです。私としてはどんどのこのツールを活用して価値提供していきたいと考えています。

文=古関 雄介