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週刊診断コラム

〜中小企業診断士であるTALON開発責任者が日々現場で感じていることを綴ります〜

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第19回 2016年8月23日

超高速開発とレファレンスモデルで切り開く未来

※当コラムはICTパートナーズ協会のメルマガに寄稿した物を一部修正して再掲しています。

 

 当社は超高速開発ツール「TALON(タロン)」https://www.talon.jp/
を開発・販売しています。15年以上の基幹系業務システム開発経験(主に製造業向けシステム)を元に、本当にユーザにとって必要なモノを提供するという想いで作りました。

  私が考える業務システム開発のキモはデータモデリングです。データモデルが対象の企業、業務とマッチしていて、さらに適度な抽象化が図られていれば動かないシステムとなってしまうような可能性は極めて低くすることが出来ると強く感じています。

逆に言うと、データモデルが決まった後はそれほど高スキルが必要な工程はなくなります。

しかし従来の開発では単純工数は多くかかります。この、高スキルは不要だが多くの工数が掛かる部分でもうけを出す、いわゆる人月ビジネスが主流でした。私自身も基幹システムを開発する場合、この循環から抜け出せずにいました。

  この循環から抜け出すためにはビジネスモデルの変革(イノベーション)が必要です。「低付加価値工数の大量投入」から、「高付加価値工数の少量投入」への変革です。

この変革のために作ったのが超高速開発ツールです。ペイパル創業者でもある起業家ピーター・ティール氏の著書「ゼロ・トゥー・ワン」によると従来よりも少なくとも10倍は優れていないとイノベーションとは呼べないと述べていますが、超高速開発はこの定義に当てはまります。従来のスクラッチ開発と比べて10倍の生産性を上げることが可能だからです。

  いくら言葉を尽くしてもこれまでに存在しない物の価値を納得いただくのは至難です。ここから実例と数字、実際に動いているモノを使ってご説明します。

  ICTパートナーズ協会とも関係の深い超高速開発コミュニティーにモデリング分科会があります。
これは、渡辺幸三氏を座長とした、データモデリングについて研究を行う分科会(http://watanabek.cocolog-nifty.com/blog/)なのですが、ユニークなのが、実際に分科会でモデリングを行ったら、そのモデルを実際に超高速開発ツールで実装してしまう点にあります。

  現在、渡辺氏がX-TEA(http://homepage2.nifty.com/dbc/index.html)にてモデリングした「CONCEPTWARE/生産管理」を複数の超高速開発ツールで実装する企画を実施しています。当社のTALONも参加しており、現時点ですべての機能が実装されました。当企画はTALONの生産性を計るのにも適していたため、全ての作業時間を記録していました。その結果を記します。

・開発機能数=150機能(画面128,帳票13,バッチ1,共通ロジック8)
・開発工数=468時間(設計の理解22,画面・帳票構築236,共通ロジック60,テスト150)

  総工数で約3人月、1機能当たり工数が約3時間となりました。どのようなスキルのメンバーが行ったかや、機能の説明など詳細はホームページに記していますのでご覧ください。
    https://www.talon.jp/cooperation/mfs/

  渡辺氏によるデータモデリングと設計が完了していた状態から始めていますので実装工程とテストに関する部分のみですが、それでも3人月で生産管理システムが作れてしまうというのは私自身も相当驚きました。

生産管理システムは多くのデータベーステーブルが絡み合う複雑なもので、その複雑な物がこの時間で出来てしまうというのは実際に体験しないと信じられるものではありません。この経験で私の考えにも変化が生まれました。

  これまで私は、超高速開発ツールは正しくモデリングされた設計があれば超高速で完成し、業務の変化にも超高速で対応していくことが出来ると言い続けてきました。これは今も正しいと考えていますが、前提となる「正しくモデリングされた設計があれば」という点について、じゃあどうすればそういう設計が出来るのかに対する答えを用意できていませんでした。

  なぜ用意できなかったかというと、データモデリングはプロの領域で、やはり相当な高スキルが無いと適度に抽象化されていて、業務の変化にも強いモデリングというのは出来ないと考えていたからです。むしろ、この部分で専門家は高付加価値を出して利益を出すべきだと思っていました。

  しかし現実はそんなに簡単ではありませんでした。お客様から業務ヒアリングをして、その場でモデリングを行って打ち合わせの中で抽象化まで含めたモデルが完成し、その結果である画面や帳票をホワイトボードに記してお客様とブラッシュアップしていけるような方は非常に少ないのです。TALONの販売を始めて以来、多くの方とこの件でお話しした結果、このような結論に達しました。

  一方ですでにあるモデルに対しては人は突っ込みを入れやすいという事が言えると感じています。イチから作るのはモデリングの経験や勘などが必要になってきますが、すでにカタチがあればこうした方が良いなどの意見が出てきて良いものになっていきます。

別業種ですが、現在のハリウッドがこのような映画作りを始めているそうです。
良い脚本が出来ると、一度フルCGで作ってしまうそうです。そのCG映画を関係者が集まってブラッシュアップしていき、実際の役者を使った本番の映画を撮るという手法が出来つつあるそうです。(川上量生著「コンテンツの秘密-ぼくがジブリで考えたこと-」より)

  今回構築した生産管理システム構築の生産性を目の当たりにして一つの流れを思いつきました。レファレンスモデルとして業務システムを作っておき、そのモデルをベースに各企業に向けたカスタマイズを行って運用するという流れです。超高速開発ツールで構築していますので、カスタマイズも超高速で行えるのが従来のパッケージ製品と違う最大の特徴です。

  そのため、TALONではレファレンスモデルを無償提供していくことにしています。現在はワークフロー、生産管理、顧客管理を提供中です。今後も追加していく予定です。ITコンサルタントやソフトウエア会社の方などがユーザ企業様向けに当レファレンスモデルを使って導入支援していただいたり、ユーザ企業様自身がカスタマイズしていく流れを想定しています。

  また、例えばニッチな業界でパッケージ適用が難しいような業務をソフトウ エア会社がレファレンスモデルとして作って(有償無償問わず)、販売するような流れが出来れば広い範囲にこの手法が浸透すると感じています。

  この、超高速開発とレファレンスモデルの組み合わせこそが、
・スクラッチ開発では時間とコストが掛かりすぎる
・パッケージでは自社に適用が難しい、カスタマイズすると高額になってしまうというジレンマを解消する新しいシステム開発の世界になると考えています。

  作成された生産管理システムを触ってみたい場合はクラウドで無料で自由に
触ることが出来る環境を準備中ですのでお問合せ下さい。

それでは今回はこの辺で。

文=古関 雄介